生命保険業界の収支構造・その3

今日は大手各社の財務諸表を見てみましょう。
まずB/Sから。

日生 第一 明治安田 住生 三井 かんぽ
総資産 45,000 30,000 24,000 22,600 7,500 101,000
現金 500 200 300 100 250 2,300
有価証券 31,000 22,000 15,000 15,000 4,800 80,000
ローン 9,000 4,000 6,000 4,000 1,800 16,000
不動産 1,600 1,200 1,000 1,000 300 100
その他 2,900 2,600 1,700 2,500 350 2,600
負債 44,000 29,000 23,000 22,000 7,200 100,000
準備金 42,000 27,000 22,000 20,000 6,700 97,000
その他 2,000 2,000 1,000 2,000 500 3,000
純資産 1,400 600 1,000 400 230 1,000
基金 1,200 700 600 700 330 0
その他 200 -100 400 -300 -100 0

21年度決算の数字を入れており、三井生命とかんぽ生命のみ「株式会社」なので、資本の部の書き振りが他と異なります。総資産ベースで並べてみましたが、この4強とその他は大きく差が開いているんですね。(これ以下だと、太陽/大同/富国/アメリカンファミリー/ソニー/プルデンシャル/朝日という感じで一桁兆円クラスの生保が並んでいます。)
しかしかんぽ生命ってのは本当に馬鹿でかいな。(誰が加入しているのかよく判らないけど。)かんぽ生命の保有する貸付金債権って何?

あと結構、色々開示しているのねーというのが素直な印象です。
但し、左側(資産の部)は時価評価なのに、右側(負債資本の部)は簿価ベースってのは誰が考えても妙でしょう?(勿論、もう少し精査する必要がありますが。。)

しかも、債務は超長期なのに対して資産は短期なので、必然的に資産のロールーオーバーをしていかなきゃならない宿命。如何にALMが大事かってのはよく判りますな。

まあ極簡単に言えば、準備金という負債で、有価証券+ローンで運用している、巨大な運用機関っていうのが改めてクリアになりました。