9/28 主要3紙の社説

朝日1:補正予算与野党協議の良き前例に
朝日2:生物多様性―人類の利益へ、議定書を
読売1:補正予算 与野党連携で編成・執行急げ
読売2:低迷百貨店 復活の成否占う「銀座」の挑戦
毎日1:中国の強硬措置 理不尽な対応はやめよ
毎日2:白鵬全勝V4 「国技」支え孤高の連勝

補正予算につき朝日/読売揃い踏み。どちらも管首相が追加経済対策のための今年度補正予算案の編成を政府・民主党首脳会議で指示した事を評価し、与野党の連携/協議が肝要だと説く。

面白かったのは、朝日2
”来月名古屋市で開く生物多様性条約の第10回締約国会議(国連地球生きもの会議)への期待である。「生物多様性」という言葉は、「生物が互いに網の目のように複雑につながっている状態が重要だ」という考えを表している。1992年に採択された条約は、「生物多様性保全」「資源の持続的な利用」「遺伝資源から得られた利益の公平な配分」を三つの主要目的としている。 名古屋会議では、この3番目の対策を盛り込んだ「議定書」が採択できるかどうかが注目されている。議定書は「遺伝資源の利用と利益の配分」の英語の頭文字をとって、ABS議定書といわれる。”
”ふつうは議定書で「国際ルール」を決め、各国はそれを守るための国内法をつくる。しかし、ABS議定書では、各国の国内法の方が優先する面がある。生物多様性条約で「遺伝資源は国の主権的権利がある財産」という考えが採用されているからだ。たとえば植物を採集する企業が原産国に支払うお金や技術協力は、原産国の国内法に従うことになる。結果的に、議定書は原産国の権利を強化し、南北対立の力関係を大きく変える可能性を持つといえる。 ”
どこまで資産価値があるのか判りませんが、次世代の資源として注目に値するかも知れませんね。(まぁでも、各国の勝敗が明確なので結果としてしっかりとしたコンセンサスを得るに至らない排出権の様になってしまうのかも知れませんが。。。

毎日1は、「中国は挑戦的な対応をただちに改めるべき」と強い口調ですが、当の本人に到達しない事を前提で書いてる、典型的な日本の社説ですね、これは頂けない。(尤も、国内の大衆の気持ちを扇動する事が主たる目的なら理解はできますが。。)
ただ、フジタ社員についての下記コメントは、(私にとって)新情報でした。
”中国側が河北省の軍事施設区域でビデオを撮影していたとして建設会社「フジタ」の日本人社員4人を拘束し取り調べていることも理解しがたい。「フジタ」は旧日本軍が中国各地に遺棄した化学兵器を発掘・回収して無毒化する事業に携わっており、拘束された社員はその準備のため現地入りしたという。この事業は化学兵器禁止条約に基づき日本政府が全額負担して行うことが日中間で合意された戦後処理事業の一環である。日中関係改善という明確な目的がある。スパイなどでないことは中国側もわかっているはずだ。”

テレビでは、今般の事件につき、「領土問題」であるにも関わらず、中国軍の出動等のアクションに出ていない事から、中国側の意図/メッセージをしっかり読みとるべきだ、という解説があった。うーん、確かに。深いですな、外交は。

今日は悪くないケド、勝ち負けなし。

朝日 読売 毎日
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