11/28 主要3紙の社説

11/28付け
朝日1:朝鮮半島―米中、そして日本の役割
朝日2:再燃ユーロ不安―崩壊ドミノを防がねば
読売1:参院問責可決 一段と追い込まれた菅政権
読売2:企業メセナ 文化支援での役割は大きい
毎日1:COP16 今は国の対策を着実に
毎日2:論調観測 柳田法相更迭 問われた「のんきな政治」

昨日の朝日/毎日に対し、今日の読売1では、今国会の低迷の原因として明確に政府を批判。
”ねじれ国会による国政停滞を避ける責任は与野党双方にある。だが、より多くの努力を求められるのは政府・民主党である。特に、小沢一郎民主党元代表の「政治とカネ」に関する国会招致を実現しないまま、今国会を閉じることは到底許されまい。菅首相は、小沢氏の説得を岡田幹事長任せにせず、自ら指導力を発揮すべきだ。まして、問責決議を受けた与野党対立を口実に、このまま会期末を迎えればよい、と計算しているとすれば、大きな考え違いである。”

11/27付け
朝日1:論戦のあり方―国会は「大事争うべし」
朝日2:少年死刑判決―いっそう重い法曹の責任
読売1:米韓軍事演習 中国も「北」抑止の責任がある
読売2:名古屋市政混乱 住民投票のルール再点検を
毎日1:補正予算成立 何と生産性低い国会か
毎日2:出直し市長選へ 疑問残る河村氏の戦術

今国会の閉会に際し今臨時国会を総括。
朝日1は、双方悪いが特に野党の手法を批判する。
”政府はたがを締め直し、自ら批判の種を振りまくのをやめて大局を論じる土俵をつき固めなければならない。野党は政治を停滞させるのでなく、前進させるために批判してほしい。問責決議も、旧態依然の抵抗戦術と見ざるを得ない。ビデオの問題を、主要閣僚の進退に直結させるのは短絡だろう。官房長官の立場で自衛隊を「暴力装置」と呼ぶのを適切とは言わないが、謝罪すれば済む話ではないか。問題の軽重にかかわらず問責を連発し、辞任に応じなければ審議を拒み、政府を追いつめる。そんな繰り返しの国会では、国民が損害を被る。”
毎日1は、「喧嘩両成敗」のニュアンス
”初の本格的なねじれ国会ということで、民主党執行部が慎重な国会運営を図ったことは理解できるが、閣僚失言が相次いだことや、国会対策と政府側の連携が不十分なことからいたずらに時間を浪費したことは否定できない。特に、自らの失態で支持率低下を招き、補正予算審議で協力姿勢をみせていた公明党を「反対」へと追いやったマイナスは深刻だ。国会運営のどこに問題があったのか、一から見直し、年明けの通常国会に備えなければならない。自民党は、補正予算成立にからめ「尖閣ビデオ」処理での責任を問い仙谷由人官房長官馬淵澄夫国土交通相の問責決議案を参院に提出した。野党の賛成多数で可決されたが、朝鮮半島に緊張が走るこの時期に危機管理の要である官房長官に対するものとしては疑問も残る。それにしても最後までしまらない国会だった。せめて、残り会期に党首討論を行い国会を総括し、次国会への構えを明確にしてほしい。”

読売2/毎日2は、名古屋市長選に関する論説。
名古屋市河村たかし市長が、12月にも辞職して、出直し市長選に出馬する意向を表明した。市長が主導した市議会の解散請求(リコール)の有効署名数は、法定数を下回り、住民投票の実施が困難になっていた。その責任を取ることが辞職の理由という。河村市長は、出直し市長選を、来年2月投開票の愛知県知事選とのダブル選挙としたい考えだ。知事選に出馬する自民党大村秀章衆院議員と連携して、減税や議会改革を訴え、相乗効果を上げようという思惑がうかがえる。自らの掲げる政策を実現するため、民意を問い直すことは否定されるべきではない。ただ、市民税減税の恒久化や市議報酬の半減などに反対する市議会との対立を煽(あお)るような河村市長の手法は、大衆迎合的であり、建設的とは言えまい。”
住民投票は、直接民主主義の有効な手段で、市町村合併の是非などはそれに適したテーマだ。一方で、住民投票の乱用は議会制民主主義の否定にもつながる。米軍基地の受け入れの是非など、国の安全保障にかかわる問題で地元の民意を絶対視することは避ける必要がある。住民投票の法制化には慎重な議論が求められる。”

”知事選には、河村氏と連携する衆院議員の出馬が見込まれている。仮に市議会の解散が実現しなくても、4月には任期満了に伴う市議選が行われる。今回、辞任する直接の理由として河村氏が挙げたのは、署名問題をめぐる引責だが、2月の知事選と市長選をダブル選挙とすることで市議選に影響を与え、地方政治に大きなうねりを生む戦略なのだろう。河村氏は10%の恒久的な市民減税、議員の報酬半減などを掲げ市議会と対立してきた。議会解散を求める住民の署名に大量の無効署名があると判定されたからといって、30万を超す有効署名の重みが消えるわけではない。無効の判定が妥当かも、議論を呼んでいる。市政の重要課題をめぐり、選挙で住民の声を聞くことを頭からは否定しない。とはいえ、市議会との対立を解決するうえで、出直し市長選が最もふさわしい選択か、疑問がある。”
”首長、地方議会双方が住民から直接選ばれる「二元代表制」の下では、両者が緊張関係を保ちつつ競い合うことで自治は正常に機能する。政策をテーマとする住民投票の法制化など、住民が機動的に参加して対立を収拾する枠組みの検討を急ぐよう、政府には改めて要望したい。”

どちらも、河村市長のやり方に反対な様ですが、じゃあ他のどういう手法があるのか是非対案を提示して頂きたいものです。僕はこれ以外にチョイスが無いと思いますが。。

ダメやね。

朝日 読売 毎日
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