9/25 主要3紙の社説

朝日1:中国船長釈放―甘い外交、苦い政治判断
朝日2:イチロー―ベースボール変革の10年
読売1:中国人船長釈放 関係修復を優先した政治決着
読売2:日米首脳会談 重要性が増す同盟の再構築
毎日1:中国人船長釈放 不透明さがぬぐえない
毎日2:日米首脳会談 同盟深化の大切さ示す

全く、付加情報が無い。読む価値ゼロ。

他紙も見たけど全然。敢えて言うなら東京新聞かしら。

”外交的配慮をいうなら、政府は海保に身柄のあるこの段階で船長を強制送還することもできた。現に二〇〇四年三月、尖閣諸島に中国人七人が上陸した事件で、政府は小泉純一郎首相の靖国神社参拝で緊張した日中関係を憂慮し送検を見送り強制送還した。船長の身柄を送検し、日本の司法手続きで処罰するなら、尖閣海域に日本の法律適用を認めない中国政府が激烈な対応をすることは火を見るより明らかだった。しかし、民主党代表選のさなか総理官邸を仕切った仙谷長官はあえて船長送検の判断をした。それは客観的には中国の海洋進出に対し、尖閣への実効支配を主張する政治的決断にほかならなかった。中国との摩擦を覚悟し火中のクリを拾ったかに見えた。中国は東シナ海の春暁(日本名・白樺(しらかば))ガス田への日本側出資をめぐる条約協議を延期し、日本側との閣僚級交流を停止するなど報復措置を矢継ぎ早に打ち出す。すると仙谷長官は尖閣とガス田問題は「次元が違う」「ハイレベルで協議をしたい」と弱音を吐き始める。それは中国を「あと一押し」と勢いづかせただろう。中国が欧米メディアを使い独占するレアアースの対日輸出禁止の情報を流し、河北省の「軍事管理区域」での日本人四人の拘束を発表すると、政府はもう持ちこたえることはできなかった。大阪地検特捜部検事の証拠隠滅事件という弱みを抱える検察当局は自らの権威を傷つけても政権に「救いの手」を差し伸べたのだろうか。”

池田信夫氏のアゴラ上のブログでは、海保が当時国交省大臣だった前原氏に判断を仰いだ、という書き振りになっており、上記の仙石氏が判断した、という指摘とは異なりますが、いずれにせよ、その段階で(中国の)次の一手が読めなかったという事が最大のポイントでしょうね。

また青木直人氏によれば、「報復措置」も大騒ぎする程のものでは無かった、と。
”メディアが一貫して指摘し続けた「中国の日本への報復処置」なるものの中身を具体的に検証してみれば、特に目新しいものはなく、文化交流の中止など、仮に中国がそれに踏み切ったとしても、実際の影響はほとんどないに等しいものでした。”
”経済界が警戒していたレアアースについても、中国政府が事件以前のこの夏から日本だけではなく海外に対して輸出を中止するとしていたもので、今回特に新しく報復処置として、持ち出されたものというわけではありません。つまり中国の繰り出したカードの狙いは政治的アピールにあり、中国側に及ぼす実際のダメージは限定的なものばかりが選ばれているのです。”

結局着地点を全く見出せぬまま、中国側から何ら譲歩を引き出せずに、国内問題として決着させるとはねー、しかし。世界中に恥を晒している、という認識はあるんですかね?
大体、国内でもこの大騒ぎなのに何故ここで決着を着けたい、という判断が下されたのかが理解できない。(そこを誰か解明してくれー。)
テレビでも言ってましたが、大議員団を連れて北京詣でをしてた小沢君も、結局何のパイプも無い事を露呈する結果となるし。

ホントお先真っ暗だね。この国は。